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みどり先生のおくすりメモ - お薬にまつわる疑問、誤解を現役の薬剤師さんからアドバイス みどり先生のおくすりメモ - お薬にまつわる疑問、誤解を現役の薬剤師さんからアドバイス

お薬にまつわる疑問、誤解を現役の薬剤師さんからアドバイス

※過去に連載していた記事を再掲載しています。

夏場の厄介なとびひ

今回は、夏場に多い皮膚のトラブル「とびひ」についてお話します。
夏場は暑さのため、キズ口が化膿しやすいというのは確かにあります。冬場にはなんでもないスリ傷や虫刺されのあとなのですが、暑い時期はそこに化膿菌が入って水ぶくれができることがあります。それを掻きこわした手で他の場所を掻くと、そこにまた水ぶくれがその名の通り『とびひ』します。アセモや湿疹からなる場合もあります。 
治療としては、抗生剤を飲んで体の内側から化膿菌をやっつける方法と、表面から患部を消毒して塗り薬を塗る方法があります。消毒後に塗り薬を使用する順でつけかえをしますが、もう少しつけたしたい時、患部に一度触れたものをボトルに再び戻してしまう事は絶対にしないように注意してもらっています。不衛生になり、消毒・殺菌する力が弱まってしまうからです。化膿止めの塗り薬の使い方なのですが、患部がジクジクしている間はガーゼに塗り薬をのばして貼り付けて下さい。そうすると、患部をガードして、広がりにくいのと、分泌液をガーゼが吸い取ってくれますし、常にお薬が患部に触れている状態になるなど、良いことが多いのです。是非やってみて下さい。ばんそう膏はむれてしまいますのでお勧めしません。子どもの場合、プールなどでうつしあったりするので、患部が乾いて固まるまで入らないようにして下さい。
それから、同様に兄弟同士での感染予防のため、入浴も「とびひ」の子どもは後に、バスタオルも別にしておくよう気をつけて下さい。洗濯は一緒でも良さそうです。入浴もきちんと石けんを使ってかまいません。但し、あまり強く擦らないように。汗を流した後に、薬の付け替えをしておいて下さい。初回に服用する抗生剤で効果が出にくいタイプのとびひもありますので、治療していても治りが悪い場合は再度受診して下さい。

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