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みどり先生のおくすりメモ - お薬にまつわる疑問、誤解を現役の薬剤師さんからアドバイス みどり先生のおくすりメモ - お薬にまつわる疑問、誤解を現役の薬剤師さんからアドバイス

お薬にまつわる疑問、誤解を現役の薬剤師さんからアドバイス

※過去に連載していた記事を再掲載しています。

塗り薬の塗り方!

先月号で、スキンケアについてお話ししましたので、今回は塗り薬についてといたします。 まずは、塗り方についてです。「えっ?塗り方ってあるの?」と思われるでしょうが、3つの方法があります。

 1つ目は、指に少量の塗り薬をとり薄く延ばして塗る方法で、最も広く行われています。通常擦り込む必要はありませんが、筋肉痛などに使用するものではマッサージ効果も期待できることから、そういう使い方をする場合もあります。広い範囲の場合には、指で延ばすのではなく直接患部に塗り薬を出して、手のひら全体で塗り延ばすと良いでしょう。ただし、ステロイド剤など病変した部分にだけ使うべきものもあります。また、ステロイドを使うときには、刺激を与えるとカユミが増すことがありますので撫でるように優しく塗ってください。

 2つ目は、重ね塗りをする方法です。下塗り、上塗りという説明を受けて2種類の塗り薬をもらった経験のあるママもいらっしゃるかもしれません。使い方としては、重ねる下になると言う意味で、”下塗り”と説明されたものを先に、その上に重ねるという意味で”上塗り”という方を後にぬります。ドクターによっては、上塗りの方を専用の布(リント布という名前です)に延ばして貼り付けておくやり方を勧める場合があります。

 3つ目は、ステロイド剤などを塗ったあとにビニールフィルムなどで被い密閉する方法で、少し独特です。 さて、先ほどから何度か出てきている【ステロイド剤】についてですが、「何が怖いのか分からないけど、ステロイドは使いたくない」とおっしゃるママ達はかなり多いです。ですが、正しい使い方さえすればとてもいい薬なのです。特にアトピー性皮膚炎の治療には欠かせない薬です。ドクターはこのお薬の良いところも悪いところも分かっていますから、自己流の判断をせずに指示にしたがいましよう。何種類か一緒に使っていて不安がある場合には、次の診察の時にどのお薬がどれだけ残っているのかを記録して受診すると、ドクターに使用量が伝わるのでいいですよ。(お薬手帳を上手に使うと便利ですね)確かにスキンケアとして使うタイプのお薬ではないですね。 塗り薬には、たくさんの種類があります。見かけが似ていても作用が全く違ったりしますので勝手に判断せず、相談してくださいね。先日、うちの薬局に「フィレオフィッシュください」とおっしゃって処方箋を差し出した患者さんがいらっしゃいました。(うちがドライブスルーのため)振られたら返してしまう笑いにはうるさい私ですから(自称)「ポテトのLはいかがですか?」とツッコミました。その方が帰られた後に気がついたのですが、お笑い関係の有名人でした。身の程知らずの私をお許しください…。

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