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みどり先生のおくすりメモ - お薬にまつわる疑問、誤解を現役の薬剤師さんからアドバイス みどり先生のおくすりメモ - お薬にまつわる疑問、誤解を現役の薬剤師さんからアドバイス

お薬にまつわる疑問、誤解を現役の薬剤師さんからアドバイス

※過去に連載していた記事を再掲載しています。

気管支喘息その③

吸入薬の種類としては、代表的なステロイド剤、発作の時に使う気管支拡張剤と、あとはアレルギー剤に大きく分けられます。まずはステロイド剤になります。(このステロイド剤ってヤツはママ達にかなり大物悪役のイメージが強そうです。ですが、上手に付き合えばかなりいいヤツなんですよ、これが…)

以前もお話ししましたが、喘息は気管支の慢性的な炎症によるものだと捉えられていますから、その炎症をきちんと早く取ってくれるのがこのタイプのお薬です。ですので、今苦しいと言う時に使ってもすぐに効果はでてきません。塗り薬と同じで、炎症の落ち着くまでしばらく使います。現在喘息の治療薬としては、全身作用も少ないためスタンダードになっています。パウダー状のもの(自力で吸い込めるタイプ)とエアゾール(吹き出るタイプ)があります。効果は同じですが粒子の大きさや操作がちがいますので、ちびっ子の場合は年齢や本人ができるかどうかで種類を選択します。エアゾールタイプのものは吹き出るのにタイミングを合わせ易いように慣れるまでの間、補助器を使うといいですよ。ドクターか薬剤師さんに相談してください。私は初めて処方されたちびっ子には薬局で1回やってもらう様にしています。 次に気管支拡張剤です。これは発作のときに使う呼吸を楽にする作用のものですが、最近では持続的に作用が続く毎日使うものもでてきました。これには、エアゾールタイプ、パウダータイプ、吸入器を使うタイプがあります。

最後に、吸入器を使う吸入薬ですが、これは咳が出ていたり痰が切れないときに病院でもよく使うモクモクと蒸気みたいなもののことです。あの、痛くも何ともないはずなのにちびっ子達が、狂ったように泣き叫ぶあれですよ。ちびっ子を羽交い絞めにして(パパが一緒のときにはパパも参戦)ママが格闘するあれ…。でも、アレルギー剤、気管支拡張剤、痰きりのお薬が混ぜてあるのですぐに効果が出るので、自宅に購入されて使っているちびっ子もいます。症状にあわせて、以上のものを組み合わせて治療します。ドクターと相談しながらにしてください。

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