お薬にまつわる疑問、誤解を現役の薬剤師さんからアドバイス
※過去に連載していた記事を再掲載しています。
喘息の時期というと、いつもは秋季運動会の時くらいがピーク。「なんだか夜や朝方に咳が続くので、受診したら気管支喘息だと言われました。」と、がっくりして薬局に来られるママ達がいます。ママにしたら一大事でしょう。
でも、過去20年の研究で喘息の捉えられ方がかわりました。最近は気道の炎症が続く状態を意味し、広くは気道過敏をさしたりもするようです。
ですから、ちびっこでは、大人と違って<軽くする>のではなく<良くする>ことを目的とした治療をしていきます。しばらくの間、上手につきあって、治していきましょう!
喘息の発作は、強さによって小発作、中発作、大発作に分けられます。それぞれの目安を表にしましたので受診の参考にしてください。(下表参照)自宅でできそうな事は、とにかくタンの切れがよくなるように水分をこまめにあげてください。【タンが出ないといつまでも咳き込んでしまいます。】水分はキンキンに冷たいものだと吸収が遅くなるし、たくさん飲めなくなるので、少しぬるめのものを勧めています。
それと、咳が出ている時にはちびっこの背中をトントンと優しくたたいてあげてください。体が振動することで、気管支にくっついているタンをはがしやすくする手助けになりますよ。乾燥した空気は咳によくありません。心がけて加湿してください。それと、あまり夜間に苦しそうでしたら、横にさせずに座らせておくと呼吸が楽かもしれません。 実は、私も以前息子が喘息でかなり悩まされました。でも、現在高校生の彼は何ともありません!その時に色々と経験したおかげで、同じ事で悩んでいるママ達の気持ちが痛いほどわかります。これは、息子からもらった財産だと思っています。先が見えない病気ではありません。あせらず、ちびっこの成長を楽しみにしながら治療していきましょう!
発作の程度 | 呼吸の状態 | 生活(食事・遊び) |
小発作 |
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普通 |
中発作 |
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やや困難 |
大発作 |
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不能・又はそれに近い状態 |