お薬にまつわる疑問、誤解を現役の薬剤師さんからアドバイス
※過去に連載していた記事を再掲載しています。
数年前より、お薬の適正使用と飲みあわせの観点から、お薬手帳というものが登場しました。お薬の適正使用というと少し堅苦しい感じがしますが、アレルギーや○○という薬を飲んで発疹が出たとか具合が悪くなった事があったなどの個人情報を、お医者さんや薬剤師さんが分かった上でチェックしてお薬を使用することです。
飲みあわせに関してもお薬手帳は無くてはならない物です。全々ちがう症状で病院にかかっていても、他の診療科から同じお薬をもらったり、名前は違っていても実は成分が同じだったりする物をもらう事がよくあります。そのような場合、飲みあわせに気をつけないとお薬の作用が強く出てしまったり、逆に弱くなったりする場合があるのです。
そんな時、お薬手帳を先生や薬剤師さんにみせると、その子のアレルギーや以前の薬疹歴、現在服用しているお薬との相互作用を考慮してもらう事ができます。
ですから、診療科目に関わらず、一人に一冊という風にしてないと医療機関同士の情報交換が上手くいかないのです。その上で内容を充実させたければ受診前に症状を書き込んで行かれるお母さんもいらっしゃいます。
お母さんが忙しい時などは、伝えたい事などを記入したお薬手帳をおばあちゃんに持って行ってもらうといった使い方も上手だと思います。
またあとで開いて活用できるようにと、私達薬剤師が書き加えて差し上げる事もします。帰省中に助かったという声もよく耳にしますよ。めんどくさがり屋の私が考えても確かに役立つものだと思いますよ。
その子に1冊しかない充実したお薬手帳を一緒に作りましょう。
(ちびっこの落書きや、所狭しと貼ってあるシールまみれのお薬手帳で笑わせてもらうのも、私的には日常の宝物だったりします~~~かっこいい!! )